派遣期間は業務次第

「派遣の基礎知識」の「(5)法律上の規定」でもお話ししていますが、以下の表にある専門的26業務は派遣期間に制限がありません。
| 専門的26業務 | |
| 事務系 | 事務用機器(OA)操作、通訳、翻訳、速記、秘書、ファイリング、財務処理、取引文書業務、事業の実施体制企画・立案 |
| マスコミ系 | 放送番組等演出、書籍等の制作・編集、広告デザイン、インテリアコーディネーター、アナウンサー、セールスエンジニア |
| 技術系 | ソフトウェア開発、機械設計、放送機器等操作、研究開発OAインストラクション、放送番組等における大道具・小道具 |
| その他 | 調査、デモンストレーション、添乗、建築物清掃、建築設備運転、点検、整備、案内・受付、駐車場管理、テレマーケティング |
以上の26業務は、職種ではなく業務です。ですから、例えば“広告デザイン”の派遣スタッフとして期間制限なしで働くAさんは、広告デザイン業務に専門的に従事する前提で、派遣期間に制限を設けなくても良いとされます。専門的26業務に当たらない、別業務の書類の整理や電話応対などの業務も行っている場合は、複合業務と見なされます。
とは言っても、複合業務を少しでもしていると派遣期間が制限されるというわけではなく、専門的26業務以外の業務を行っている時間が、1日または1週あたりの労働時間の1割以下であれば、それは付随業務の域を出ないとされ、派遣期間に制限は課されません。
逆に、専門的26業務以外の付随業務が1日または1週あたりの労働時間の1割を超えている場合は、専門的26業務以外の業務も行う複合業務と見なされ、派遣期間は最長3年に制限されます。

Check Point!
専門的26業務の派遣期間無制限制度が都合良く利用され、実質的には正社員とまったく同じようにあらゆる業務を押しつけられ、期間制限なしに派遣スタッフとして働かされるような事例がありました。
そのため、派遣期間の制限が3年であるはずの複合業務において、3年を超えてその派遣スタッフを使用している場合、派遣先企業は派遣スタッフに直接雇用を打診する義務があると、労働者派遣法には定められています。
もし、派遣期間が3年に近づいていて、その後もそのスタッフに働いてもらいたいというのであれば、派遣先には期限までに直接雇用を打診する義務があります。また、期限である3年をすでに超えて使用している場合は、打診ではなく、派遣スタッフに直接雇用の申込みをしなければなりません。
派遣スタッフが従事する業務が専門的26業務である場合は、その旨が必ず契約書に明示されます。その上で複合業務を任され、3年を超えて派遣されている場合は、以上の点について確認してください。
また、専門的26業務での仕事にこだわりたい場合は、自分がどれくらいの時間付随業務を行っているかを把握しておき、必要に応じて契約内容の確認や直接雇用の打診などを行う際の判断材料としてください。
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